米Adobe Systemsは米国時間2010年5月13日、同社の「Flash」技術に対する米Appleの批判に対抗し、Flashと同社自身のオープン性を主張するキャンペーンを開始した。「Freedom of choice」と題した公式ブログへの投稿記事では、「オープン性こそAdobeの中核だ」と述べている。
Appleは、携帯電話「iPhone」をはじめとする同社のモバイル製品でFlash製品をサポートしない方針をとっている。Apple最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏は4月29日、その理由を説明する公開書簡をWebサイトに掲載し、Flashがプロプライエタリであり、低消費電力、タッチ式インタフェース、オープンなWeb標準が柱となるモバイルデバイス時代に適してないと批判した(関連記事:AppleのJobs CEO、モバイル端末におけるFlash拒否の理由を公開書簡で説明)。
Adobeはこれに対し、「開発者、パブリッシャ、消費者がコンテンツを作成・配信・利用する手段を自由に選べるオープンな市場が不可欠であると当社は信じている」として、HTML4、HTML5、CSS、H.264なども積極的にサポートしていることを強調。また、Flashがもともとはタッチ式インタフェースのタブレット機器向けに作成されたものであることなどを説明した。
さらに、Adobe共同設立者のChuck Geschke氏とJohn Warnock氏の公開書簡では、「Appleは、Webの新たな章に損害を与える可能性のある方向に踏み出している。新たな章とは、モバイルデバイスの数がコンピュータを上回り、誰もがパブリッシャになり得て、いつでもどこでもコンテンツにアクセスできる時代だ」とAppleの姿勢に異議を示した。
最後に両氏は「問題は、World Wide Webを支配するのは誰かということだ。その答えは、誰でもない、あるいは万人だ。しかし単一企業でないことは確かだ」と締めくくった。
米メディア各社の報道(CNET News、BusinessWeekなど)によると、Adobeは大きく「WE ♥ APPLE」の文字が入った新聞広告も同時に展開している。
[発表資料(1)][発表資料(2)][発表資料(3)]
(ITpro) [2010/05/14]
Adobe、Flashのオープン性を主張するキャンペーン開始 - ニュース:ITpro http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100514/347990/
2010年5月14日金曜日
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